股関節のお悩み
股関節のお悩み

股関節は、体重を支えながら「立つ・歩く・かがむ」といった日常生活の基本動作を担う大切な関節です。
「歩き始めに足の付け根が痛む」「靴下が履きにくくなった」「階段の上り下りがつらい」といった症状はありませんか?
股関節の痛みは、軟骨のすり減りだけでなく、骨折、骨の血流障害、生まれつきの骨の形態など、多様な原因によって引き起こされます。当院では、丁寧な問診と正確な画像診断を行い、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせた最適な治療・リハビリをご提案いたします。
1. 変形性股関節症
(へんけいせいこかんせつしょう)
概要と原因
股関節のクッションである軟骨が少しずつすり減り、骨同士がぶつかり合うことで痛みや変形が生じる疾患です。日本では、生まれつき骨盤の受け皿が浅い「臼蓋形成不全」から二次的に進行するケースが非常に多く見られます。
主な症状
当院での治療
早期発見であれば、股関節まわりの筋力を鍛えるリハビリテーション(理学療法)や日常生活での負担軽減指導、消炎鎮痛剤の投薬などによる保存療法が中心となります。関節のすり減りが著しく生活に支障をきたす場合は、連携する高度医療機関での人工股関節置換術(THA)をご案内いたします。
2. 大腿骨頚部骨折・大腿骨転子部骨折
(だいたいこつけいぶ・てんしぶこっせつ)
概要と原因
太ももの骨(大腿骨)の付け根付近が折れる骨折です。主に骨粗しょう症で骨がもろくなった高齢者の方が、転倒などをきっかけに発症します。骨折する位置によって「頚部骨折(関節の中)」と「転子部骨折(関節の外)」に分けられます。
主な症状
当院での治療
原則として早期の治癒と寝たきり防止のため、連携病院での手術(骨折観血的手術や人工骨頭挿入術)が必要です。当院では、骨折の早期発見・緊急紹介はもちろん、術後のリハビリテーションおよび再発を防ぐための骨粗しょう症治療(骨密度検査・投薬)に力を入れています。
3. 発育性股関節形成不全
(はついくせいこかんせつけいせいふぜん)
概要と原因
かつて「先天性股関節脱臼」と呼ばれていた状態で、生まれつき、あるいは乳幼児期の環境因子によって股関節が外れかかったり、関節の受け皿(臼蓋)の発育が不十分になったりする病気です。
主な症状
当院での治療
小児期においては定期健診での早期発見が非常に重要です。成人期以降に発見された場合は、レントゲンやMRIで骨の被覆状態を評価し、筋力トレーニングによる補強や負担の少ない姿勢・動作の指導を行います。
4. 大腿骨頭壊死症
(だいたいこっとうえししょう)
概要と原因
大腿骨の先端にある「骨頭」への血流が低下し、骨組織が壊死(血が通わなくなり弱くなる)してしまう病気です。壊死しただけでは痛みにくく、骨頭が潰れて崩れていく(陥没する)ことで激痛が生じます。ステロイド薬の大量投与歴やアルコールの過剰摂取が関連することが知られています。
主な症状
当院での治療
初期段階ではレントゲンで捉えにくいため、疑わしい場合は連携施設でのMRI撮影を行います。骨頭の潰れ具合に応じて、安静・免荷(体重をかけない)指導やリハビリを行うほか、潰れの進行が著しい場合は手術療法(骨切り術や人工股関節置換術)を専門病院へご紹介します。
5. FAI
(大腿骨寛骨臼インピンジメント)
概要と原因
Femoroacetabular Impingement(大腿骨寛骨臼インピンジメント)の略です。大腿骨や骨盤の形状にわずかな変形があり、股関節を深く曲げたり捻ったりした際に骨同士が引っかかり(衝突=インピンジメント)、関節唇(軟骨のリング)や関節軟骨を傷つけてしまう病態です。
主な症状
当院での治療
まずは股関節周囲の筋肉の柔軟性を高め、骨同士が衝突しにくい姿勢・動作へ改善する理学療法(リハビリ)を行います。痛みが強い場合は消炎鎮痛剤の併用や関節内注射などを考慮します。
6. 単純性股関節炎
(たんじゅんせいこかんせつえん)
概要と原因
主に3歳〜8歳頃の小児に多く見られる、一時的な股関節の炎症です。風邪を引いた後や、元気に走り回った後に発症することが多く、原因ははっきりと分かっていませんが、短期間で自然に治癒することがほとんどです。
主な症状
当院での治療
一番の治療法は「安静」です。通常は数日〜1・2週間程度で自然に軽快します。ただし、細菌感染による「化膿性股関節炎」などの重篤な病気との鑑別が極めて重要なため、超音波(エコー)検査や血液検査で炎症の程度をしっかりと確認します。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 正確な画像診断 | 高精度なレントゲン検査・超音波検査を用い、骨だけでなく軟骨や組織の状態を的確に把握します。 |
| 専門理学療法士によるリハビリ | 股関節は全身のバランスと密接に関わっています。筋力低下や柔軟性の改善をオーダーメイドでサポートします。 |
| 高度医療機関との綿密な連携 | 手術が必要と判断された場合は、最適なタイミングで基幹病院へスムーズにご紹介いたします。 |